人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2021.9/11【ネタバレ】海帝読後感想

ビッグコミック18号掲載分を持ちまして海帝が終了いたしました。
2021.9/11【ネタバレ】海帝読後感想_d0355894_14331686.jpg
星野先生、執筆お疲れ様でした。
無学な私は鄭和という人物をこの作品を読むまで知らず、自身の知識を広げ、人生が豊かになりました。
私が知らないとはいえ、電子辞書を引けば数冊分の掲載があり、
また、単行本第4集では東大クイズ王の方が帯に推薦文を書くなど、
無学な私などではなく、知識人にはあるいは知られていた人物やもしれません。

しかし反面、ビッグコミックに予告が掲載された時からある種の予感がありました。

「感情移入しにくい作品では?」
という予感です。

20代の頃、光栄の歴史三部作「信長の野望」、「三國志」、「蒼き狼と白き牝鹿」にハマっていた頃、
伝記にも興味が沸きました。
当時コミックトムに「三国志」が連載されていたので、購入は信長とジンギスカンの本でしたが、
信長の方は胸アツで読み進むのに対し、ジンギスカンの方はどうもテンションが低い。
例えば「参謀は耶律楚材」とか書かれていても、「う~ん、感情移入できない」という感じでした。
私は名前や活躍した地域、時代を知らないままだと感情移入しにくい性分のようです。

単行本第1集を手にした時、驚きました。
「小さい!?」
星野先生の単行本は長年A5判だったので、B6判だった事に衝撃を受けました。

寂しい想いが多かった連載ですが、他方この短期間で判断するのは早計とも思っています。
星野作品は後年読み返しても色褪せる事がありません。
後の時代に星野先生の取り上げたエピソードが追い付き、「星野先生には予知能力があるのでは?」
と感じた経験は一度や二度ではありません。

新ヤネス建設の際、ハウスメーカーさんと
「一生の間に多くの建設が出来るわけではない」
と聞き、漫画家も同じだと思ったというエピソードを披露してくれた星野先生。
ラストは「暁の狩人」、「クビライ」に共通するくだりになっております。
このエピソードを意識しての鄭和、というチョイスでしょうからセンスはお若い頃のままです。
時間があったらまた最初からじっくり読み返したいです。

単行本第9集発売は9月30日頃だそうです。



名前
URL
削除用パスワード
by rokkou-minoru | 2021-09-11 15:47 | 星野之宣 | Comments(0)